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免税事業者等がインボイスを発行できないということは、免税事業者や消費者からの仕入れを常態としている業種に大きな影響を与える。
例えば、中古自動車の業界である。消費者はインボイスを発行できないため、中古自動車を消費者から仕入れた事業者はその中古自動車について仕入税額控除ができない。
そのため中古自動車を扱う事業者が営業の形態を変更することが指摘されている(114)。
この問題は中古自動車に限らず、中古品全般に該当するものであり、現在のようにリサイクルショップ等が多くなっている状況では市場には大きな影響があると思われる。
逆にフリーマーケットのように消費者間の取引は、この課税の累積の問題は生じないので事業者間取引に比して相対的に有利となる。
仮に中古品に対して何らかの特別な措置を講ずるとしても、今度は中古品かそうでないかという立証の方法が問題となる(115)。
現行の請求書等保存方式(当初の帳簿方式も含めて)の採用により、中古品市場の混乱が回避できたという評価もある(116)。

(114)水野忠恒「消費税の制度と理論」弘文堂(租税法研究双書)平成元年12月 109頁
(115)消費税導入時の普通乗用自動車に対する特例税率は、中古自動車には適用されなかった。これは道路運送車両法の規定により自動車検査証の交付を受けた日から1年以上経過した乗用自動車及び同法の規定による移転登録を受けている乗用自動車を除くという規定があった(消費税法附則第11条第2項、租税特別措置法第86条の4第2項)。すべての中古品について自動車のような規定を設けるのは困難であろう。
(116)上杉秀文「消費税の帳簿方式の維持と逆進性の緩和策について」第22回日税研入選論文集 平成11年9月

消費税の複数税率化を巡る諸問題

望月俊浩 税務大学校研究部教育官